猫カフェデートとヤキモチ 社会人百合小説

「こんばんは。配信者コンビLOVELESSの可惜夜クロ(あたらよクロ) と待宵シロ(まつよいシロ)です。社会人百合注意だよ?」猫カフェデートとヤキモチ

「可惜夜さん!今日の猫カフェ楽しみだね!」

「ええ、ゆっくり過ごしましょうね。久しぶりの休日だもの。」

「うん!行こ!

子供のようにはしゃぎながらも慣れた大人のように手をスルリと絡ませて来るこういう所がアンバランスでたまらない。

「着いたわね。」

「うん。わ〜!このドアを開けたらもう天国が…!楽しみ!あっでも大声出したらびっくりさせちゃうかな。はしゃぎすぎて大声ださないように気をつけなきゃ。」テンションが高い私をみてクロさんがクスクスと笑うから少し恥ずかしいな

「さ、入りましょうか。」

「いらっしゃいませ。2名様でしょうか?」

「はい。」

「当店の来店は初ですか?そうですか。では軽く猫ちゃん達とお客様が楽しく過ごせるようにいくつか簡単にルールなどをクイズ形式で説明させていただきます。触れ合う際の注意点などは想像つきますか?」

「えっと、無理に触れたり抱っこはしない。猫ちゃんは確か耳がいいので大きな音や声は出さない?とかであってますか?」

「正解です。」店員さんがシロさんの返答にやわらかなに微笑む姿を見てホッとしつつ少し答えられたことに誇らしげにこちらを見てくる。可愛い。クイズにはシロさんが答えてくれたから私は知っておきたいことを店員さんにきいておこう。

「写真や動画などの撮影は可能でしょうか?もちろん大丈夫な場合も驚かせない&失明させないようにフラッシュはオフにしますが。」彼女は過ごしたメモリーを形に残したいタイプだから後で写真を撮っていいのか悩むだろうから先に質問しておいたけれどどうなのだろう。

「今の質問からキチンと猫ちゃんサイドに気配りしていただけることがしっかりと判明したので大丈夫ですよ。猫用のおやつなども販売していますので、気になった際はどうぞ。では素敵な癒しのひとときをお過ごしください。」

「はい。ありがとうございます。じゃあシロさん。心待ちにしてた猫ちゃん達を見ようか。」

「うん!でもクロさんちゃんと事前に大事な事を質問できるのかっこいいなあ。私はお店の人のクイズに答えるのにも自信なかったのに。」

「ん、ありがとね。でもシロさんは不安げに答える様子が可愛かったよ。」ああ、顔が少し赤らんだ。わかりやすいのよねえ。猫に癒されに来たはずなのにもうシロさんに癒されてる。

「不安げなとか言わないでよ…!」猫カフェだから小声で言ったらクロさんは少しからかうような笑みを浮かべるだけだった。

「ほら、猫ちゃんがリラックスして過ごしてるよ。」

「わ、可愛い。えっ可愛い。猫ちゃんのこの身体の柔軟さ好きだなあ。」

可愛いって言ってる彼女の方が可愛いと猫カフェで言うのはさすがに躊躇われたので軽く雑学でも話そう。「猫は体長を約2倍に伸ばせるそうよ?椎間板や骨を繋ぐ靭帯の柔軟性が高くて内蔵も移動しやすい構造をしてるって前に何かで知ったわ。」

サラッとそういう博識さをみせてくるクロさんに待宵は惚れそう

「ん〜?惚れ直すの間違いじゃない笑?」

「なっそ、れは」今、鏡を見たらきっと私は真っ赤なリンゴのようだろう。

「顔、林檎みたいに真っ赤ね。可愛いわ。」

「っばかあ、真っ赤なリンゴといえばさ、果肉まで赤い栄紅って品種のリンゴがもう少し先。秋になったら旬だからスイーツ。ガレットとかつくりたいね。」

「ええ、アップルガレットいいわね。栄紅なら普通のリンゴよりも見た目が鮮やかだからガレットに合うものね。」私を博識だというシロさんも照れ隠しであまり普通に生きてたら知ることは無い話をしてくるのだから彼女も頭がいい。ううん、知識欲と努力の積み重ねなのだろう。

「リンゴのワインも飲んで見たいね。」

「素敵。でも、シロさんお酒弱いから程々にね?」別に弱くないよ!とムッとした表情でこちらを見てくるけどでもやっぱり貴方はお酒に弱いと思うのだけれど、まあ今は目の前の猫ちゃんに話を戻そう。

「ほら、ロシアンブルーやラグドール。アメリカンショートヘアやサイベリアンとかいるわよ。」

「みんな可愛い……クロさんは好きな品種とかある?」

「そうねえ、特にないのだけれど強いて言うなら宵闇は貴方みたいなネコちゃんが好きよ笑?」

目を細めて他のお客さんにきこえないようにひっそりとからかうような声でそんなこと言うなんてずるいと照れて黙ってしまった私に

「シロさんは?どんな猫ちゃんが好きなの?あ、私っていうのは無しね。私はネコじゃないから笑」これが家だったらもっと恥ずかしがってる様子を楽しみたいのだけれどここは公の場。彼女の可愛いすぎる表情をあまり、人に見せたくはない。ああ、そうか。私は独り占めしたいのか。

「ん、わたしはベンガルかな。」

「ベンガル。愛情深くて人懐っこい子ね。貴方みたい。」

「ありがとう。気品があってクールな容姿でヒョウ柄の被毛がワイルドだけどその野性的な見た目によらず温和で甘えん坊。ギャップが好きなんだ!

キラキラと目を輝かせて語る彼女が可愛すぎて思わずキスをしそうになった。この子は、どれだけ一緒にいても、見ていても飽きないわね。けれど、私よりも猫ちゃんのことで頭がいっぱいになってるのは少し面白くないと思いつつも顔には出さない。そして猫用のおやつを買って近寄ってくる猫ちゃんにニコニコと上機嫌に与える彼女と美味しそうに食べてる猫ちゃんの写真や動画を撮った。

「ん、もう時間だね。帰ろっかー。楽しかったね!待宵またクロさんと一緒に来たいなあ。」

「ええ、私もよ。でもはしゃぎすぎて疲れたんじゃない?大丈夫?」

「ふふっありがとう!でも大丈夫!しっかり癒されたから。大好きなクロさんと可愛い猫ちゃん達と過ごせて楽しかったし嬉しかった。本当にありがとう!

「こちらこそありがとう。幸せよ。でも、途中で私の存在より猫ちゃんのことで脳内がいっぱになってたのは少し面白くなかったから、家に着いたら覚悟しなさい。」

「っうん

甘い声から急に最後低くてゾクってする声に変わるその瞬間が好きだ。甘いクロさんも意地悪でドSなクロさんも。人間相手ならともかく動物にまでヤキモチ妬くなんて予想外だったしいつもの大人っぽいクロさんがそんな子供みたいな独占欲みせてくれるなんて待宵はクロさんの特別になれたって自惚れてもいいよね……

社会人百合小説まとめ

 

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投稿者: shirokumaroll mashiro

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