BLお題小説 言葉なんて

言葉なんて薄っぺらい物よりも物とか目で見えるもので表現してくれと思っていたのにいつの間にか綺麗で大人かつ僕だけに発せられる優しい声で「好きだよ。」「愛してる。」「かわいいね。」そんな音に溺れたのはいつだっただろう。初めからか。詳しくは覚えてないな。でもきっと初めからだろう。横断歩道渡りながら考える内容でもないなと思いなおして家路につく。帰ってすぐすることは手洗いでもソファーにもたれるでもなくて「今、何してる?今日、」そんなメッセを送るかうちかけた文章を見つめている。今忙しいかな。あいつ、僕からの連絡は余程仕事が忙しい時以外いつでもみるから気をつけないと。

今、何してるのかな。患者にお大事にと声をかけて見送りつつも愛しい恋人が何をしているのか。どこにいるのかが気になって仕方がない。「先生、本当にお世話になりました。ありがとうございます。」「いえ、俺はあくまでサポートしただけで病気とたたかってここまで回復したのはあなたが頑張ったからです。本当にお疲れ様でした。また、何かあればすぐ来てください。」業務的に定型文を吐く俺に「本当に、いい先生に治療して頂けてよかったです。さようなら。」と患者は感謝の言葉を放ったけれど、本当は恋人以外に対しては業務的で全然いい先生じゃないよ。思わず音にしかけてやめる。知らない方がいい。

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投稿者: shirokumaroll mashiro

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